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社会保険労務士の島田知明です。

賞与(ボーナス)のシーズンがきましたね。

社員にとっては楽しみな時期であり、
経営者にとっては悩む時期でもありますね。

御社では、
賞与の支給基準を社員に明示されていますか?
(就業規則の支給基準とは少し違います)

例えば、
「上半期の経常利益から300万円を引いた20%を賞与の原資とする」
「当期利益の20%を賞与原資とする」
といった数値化できる基準です。

なぜ、基準を明示する必要があるのか

それは、
経営者と社員が持っている情報量の差からでる
【物差しのバラツキ】を防ぐためです。

社員は、
「前年は20万円支給されたけど、ここ最近は忙しかったから30万円は支給されるはずだ」
「毎年、賞与は支給されているから今年も支給されるはずだ」
といった期待を持っています。

でも、

経営者とすれば、
「今年はこの設備を修理して、あの設備は買い換えよう」
「仕入高の影響で冬にかけての売り上げが心配だ」
といった数値的な理由で、
賞与を支給できない、または減額して支給することもあります。

賞与が
【支給される】
【支給されない】
基準が分からないと、
社員から会社に対する不満がでてきます。
(不満を隠して表にださないこともあります)

実際に、
社員(管理職)から社長へ直談判があった事例もあります。

原因は、
賞与の支給基準に対する「物差しのバラツキ」でした。

社長は「管理職がこんなことを言ってくるなんて」とショックを受けていましたが、

ご相談後、
社員と会社の【共通の物差し】を作成するため、
社内情報の開示を検討することになりました。

社員の離職理由はいろいろありますが、
賞与の額が原因ではなくて、
賞与の【支給基準】が原因で退社になることもあります。

賞与の時期に発生する離職について、
ヒントになれば幸いです。

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社会保険労務士・人事労務コンサルタント 島田知明

1985年 福井県大野市生まれ。福井県立大学経済学部卒。卒業後、地元金融機関に勤務し、所属する支店の全店第2位の成績に貢献、チームワークの重要性を体験。「人の成長」に魅力を感じ、専門家である社会保険労務士合格を志し退社。1年3ヶ月間の無職無収入、派遣社員を経て、大手社労士事務所に8年間勤務し1万件を超える人事労務対応を経験。「社員と会社が互いを尊重し、成長できる環境の実現」を理念に掲げ2019年8月開業。

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