いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
福井県の社会保険労務士の島田知明です。
働き方改革のなかでも、
「同一労働同一賃金」
を気にされている経営者や従業員の方も多いのではないでしょうか?
新聞やニュース等でご存じかも知れませんが、
【正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差の禁止】
のことです。
法律としては、
大企業では2020年4月1日
中小企業では2021年4月1日
から施行されます。
国の目玉政策の一つということもあり、
厚生労働省では特集ページもあります。
同一労働同一賃金特集ページ ~雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保について~
特に中小企業では、
「正社員」と「非正規正社員」の職務(仕事)が混在していることが多いと思います。
「正社員」の仕事内容
「非正規社員」の仕事内容
を一度洗い出しておくことをオススメします。
「仕事内容を洗い出すと言ってもな・・・」
となりますよね。
方法はいくつかありますが、
点数化することをご紹介させていただきます。
まずは、
サンプル社員を選ぶことがポイントになります。
正社員の仕事に近いパートAさん1名
正社員Bさん1名
(部署が複数ある場合は、同一の部署から選んで下さい)
という感じですね。
選んだ後は、
日々の業務で何をしているのかを書き出して下さい。
例えば、
Aさん
- 売上日報の作成(30分)
- 営業会議資料の作成(1時間)
- 来店客と電話対応(2時間)
- 商品在庫確認(30分)
- 発注作業と経理処理(1時間)
Bさん
- 売上日報確認と営業先の検討(30分)
- 営業会議(1時間30分)
- 営業活動(2時間)
- クレーム対応(1時間)
- 緊急のトラブル対応(1時間)
- 社内打合せ(30分)
- 発注依頼(30分)
- 商品の問合せ電話対応(30分)
- 業務日報作成報告(30分)
となった場合に、
AさんBさんのしている職務(仕事)は、
- 職務(仕事)を評価する項目としたら何かな?
- その評価する項目の重要度はどうかな?
- 職務(仕事)内容のレベルとしてはどうかな?
を検討して数値化します。
例えば、
評価する項目として、
- 専門性
- 代替性
- 裁量性
- 対人関係の複雑さ
- トラブル対応の困難度
- 経営への影響度
を挙げたとすると、
次は、
評価する項目の重要度を決めます。(例として5段階)
- 専門性 5
- 代替性 1
- 裁量性 1
- 対人関係の複雑さ 2
- トラブル対応の困難度 2
- 経営への影響度 2
といった感じです。
最後に、
AさんBさんがしている職務(仕事)のレベルを、
重要度と掛け算して数値化します。(例として5段階)
Aさん
- 専門性 5×2
- 代替性 1×2
- 裁量性 1×2
- 対人関係の複雑さ 2×2
- トラブル対応の困難度 2×1
- 経営への影響度 2×1
合計 22点
Bさん
- 専門性 5×3
- 代替性 1×3
- 裁量性 1×2
- 対人関係の複雑さ 2×3
- トラブル対応の困難度 2×2
- 経営への影響度 2×2
合計 34点
数値化は、客観性もあるので「根拠」として強いと考えます。
「でも、自分でするのは難しいな・・・」と思われた場合は、
お気軽にご相談くださいね。
他にも、労働省が委託している
職務分析・職務評価の導入支援を利用されても良いと思います。
無料でコンサルティング対応してくれますよ。
ご一読ありがとうございました。
社会保険労務士・人事労務コンサルタント 島田知明
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